コモン・センス

第27回

中学生の時初めてパンクロックに夢中になった。その当時の新譜で出ていた音楽なので、メロディックパンクと呼ばれたりするやつ。10年くらい前の話なので、当時はMD全盛期。iPodやMP3プレーヤー、ストリーミング配信など音楽のデータ化は今日のように進んでおらず、音楽を聴くためのメディアを手に入れてリスリングを楽しんでいた。

MDに音源を入れるためにCDレンタルをよく利用していた。家にPCも無かったし、音楽を聴くためにはCDを買うか、借りてダビングするか、その二択。レンタルショップに行くと特にシングルチャートが盛り上がっていた事を覚えていて、ミュージシャンが次々と出すシングルの中から気にいったものを選んで借りて、自分なりのオムニバスMDをよく作っていた。当時のトレンドだったのかメロディックパンクの新譜も結構チャートに入っていて、175RやガガガSP、GOING STEADYなどを借りて聴いた。



ガガガSP - 晩秋

レンタルと違う手段で音楽を聴くため、現実的に可能だったのが中古のCDを買うことだった。とは言ってもアルバムなんて中古で買っても新譜の15%~20%OFFくらいだったと思う。中古で安く売っているCDは相当前に流行した作品ばっかりで最新のパンクにしか興味に無かった僕としては欲しいと思わないものばかりだった。

先日久しぶりに中古のCDを買いに行って驚いた。名盤と呼ばれるアルバムから少しマニアックな作品まで、一枚数百円で売っていた。10年、20年で色褪せるなんてとても思えない素晴らしい作品が沢山並んでいた。沢山のCDを買ったけど、特に聴いているのはBernard ButlerのPeople Move On。Suede脱退後、ソロ名義で発表された1st Album。


Bernard Butler - Stay

CDの金銭的な価値が下がることと音楽の価値が下がる事は同じでは無いと思う。ただ10年前簡単には買えなかった「CD」というメディアがとても安く手に入るようになった今日に時代を流れをひしひしと感じました。先日、とあるエンジニアの方と話をしている時に高校生の音楽の聴き方について話を聞いた。

ある高校生のエピソード。音楽の入手方法はダウンロード。それ以外の選択肢は無し。流行のシングルをダウンロードして、聴き飽きたらデータを削除するらしい。その話を聴いて驚いた。音楽の楽しみ方は色々ある。データで購入し、削除する。それを繰り返す事で音楽を消費していくような楽しみ方もあるんだなぁ、と。いい聴き方、悪い聴き方なんて無いし、宝物にしようと、消費財にしようと自由だと思う。アマチュアながら音楽の作り手側の立場にも属している自分。音楽の聴かれ方もどんどん変わってきている事を実感して、ますます音楽制作を楽しめそうな気がしています。


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