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第5回 「七夕に寄せて」

皆様こんにちは。今年の7月7日は日曜日ということもあり、多くの皆様が織姫と彦星の伝説に思いを馳せながら短冊に願いを託し、星を眺めながらロマンに浸ったのではないでしょうか?ご多分に洩れず、私もその一人でありますが、今回はロシアの話題をお休みし、星は星でも、この七夕に73回目の誕生日を迎えたリンゴ・スターの話題をお送りいたします。

 

リチャード・スターキー・・・言わずと知れたビートルズのドラマーですが、指に大きいリングをいつもはめていたことから、リンゴ・スターという愛称で呼ばれるようになりました。左利きでありながら右用のドラムセットを叩く独特のノリや、シンプルでありながら歌を引き立たたせるパワフルなフレーズなど個性的なプレイが特徴で、まさにビートルズ・サウンドの要でもあります。

レコーディングの際には、足で打つバスドラムのヘッドという表の皮を外して、毛布などを詰め込み、キックした時のタイトな音を近接したマイクで拾う、という今では当たり前となった録音方法を考案するなど、音に対して様々な挑戦をしていたリンゴなのであります。

今年の2月には18年ぶりの来日を果たし、豪華なアーティストを率いてのオールスターバンドで元気な姿をみせてくれたのは記憶に新しいところです。

お茶の間を賑わしたことで思い出されるのは、1996年に宝酒造「すりおろしリンゴ」のCFで「リンゴ、すったー」とおやじギャクをとばし、女学生につっこまれるという、ジェームス・ブラウンの「ミソッパ!」(日清カップヌードル味噌味CF)にも匹敵する活躍でしょうか。

 

そういえば先日、まつえ市民大学の講師として「ビートルズ講座 ~ジャケットに秘められたメッセージ~ 」というテーマで講義させて頂いたときのこと。終了後、受講者の方から「幅広い様々な文化を背景に持つ、とても繊細な音楽」とビートルズを再評価されながらも「今後の役に立つことは・・・特にありません」というご感想を頂きましたが、この好対照の言葉に何とも言えない清々しさを感じるのは私だけでしょうか。

「役に立たないけど、素晴らしい」ものを追い求めることが「ロマン」であると信じ、歩み続けて辿りついた「ビートルズ講座」。

「リンゴ、すったー」ととぼけるスーパースターに、改めて敬意と感謝を抱いた40歳の七夕でありました。